寿命と社会性とミツバチと
ASAPアニマルニュースです!
ミツバチと言えば、その可愛いらしいビジュアルに加え、高度な社会性を持つことで有名ですよね!
その社会性が最もよく現れているのが、彼らの分業体制でしょう。
仕事は巣作り・餌集め・巣の防衛、、、と多岐に渡り、それらが高度に分担されています。
どうやって担当を決めているのでしょう?実は残りの寿命によって割り振られているのです。
どうして寿命?女王バチも寿命で仕事が変わるの?
そもそも働きバチ(ミツバチ)の寿命ってどのくらい??いっぱい疑問が浮かびますよね?
その疑問に答えるべく、調べてまいりましたのでご報告いたします!!
働きバチ(ミツバチ)の寿命は?他の特徴は?
最初に働きバチ(ミツバチ)の寿命を押さえましょう。
皆さまは彼らの寿命はどのくらいだと思われますか??答えは30~40日です!
思ったよりも短いのではないでしょうか。その短い間に、次々と仕事を変えていくのです。
仕事内容はさておき、仕事の種類は沢山あります。
そして、それらをこなす為、働きバチには色々な秘密が隠されているのです。
まず、働きバチ(ミツバチ)は子孫を残す能力がありません。
これはより働く為に、生殖能力を退化させた。と言えるかもしれません。
因みに働きバチは全てメス。オスは女王バチと交尾をするのみで、殆ど働きません。
また高いコミュニケーション能力も働きバチの特徴でしょう。
彼女たちは餌のありかを、そこまでの距離と方角を伝え合うことで共有しています。
この伝達の際、ハチが8の字に躍っているように見えることから、
このコミュニケーション方法は8の字ダンスと呼ばれます。
働きバチ 若者編
それでは役割分担の話に入りましょう!まずは若い時代。
寿命がまだまだ長いころの働きバチ(ミツバチ)は、どのような仕事をするのでしょう?
それは、ざっくり言うと室内作業です。
室内での仕事は生まれてからの時間によって変わっていきます。
最初に与えられるのが巣内の清掃作業。巣の中をくまなく綺麗にします。
続いて5日後からは育児。花粉を食べてミルクを作れるようになったら、幼虫の世話をするようになります。
さらに8~16日、みつろうを作れるようになると巣作りを始め、12~18日後にはエサの管理も覚えます。
そして羽化後16日。内勤最後の仕事である、門番を任されます。これで若者期間は終了です。
このように若い働きバチ(ミツバチ)の仕事は巣の中で行われます。
巣の中において、体の発達に伴い仕事を変える。。そんなイメージですね。
働きバチ(ミツバチ) ベテラン編
羽化後20日。この頃の働きバチ(ミツバチ)はベテランの域に達し、仕事場は外に移ります。
私たちが見るミツバチはこのベテラン達です。
ではなぜベテランだけが外勤をするのでしょうか?
一つの考え方は、外勤には経験が必要だから。というものです。
確かに、ミツバチが本能だけで、あの複雑な社会を維持しているとは思えません。
よって若いころは勉強にいそしんでいる。という考え方には説得力があります。
もう一つの考え方は、若い命を守るため。という説です。
若者はこれからの巣を背負って立つ存在。
できるだけ数を減らさないよう、危険な外勤にはいかせられません。
よってベテランが外に出る。。ミツバチはそのように考えているのかもしれません。
女王バチの一生
ここまで、働きバチ(ミツバチ)の寿命と仕事の関係を見てきました。
これは女王バチにも当てはまるのでしょうか?残念ながら、
働きバチと女王バチは全く別。女王バチの仕事はあまり変わりません。
女王バチは働きバチ(ミツバチ)とは違い、仕事は産卵をすることのみです。
羽化後、交尾をすれば産卵を開始!そこからひたすら産みます。その数一日2500。
休みはなく、寿命である2~4年間コンスタントに生み続けます。
そして4年がたつ頃には、子供の数は約四百万匹にもなります。凄すぎです。
という訳で、女王バチの寿命は2~4年。仕事は変わらないということになります。
まとめ
極めて複雑な社会生活を営む働きバチ(ミツバチ)。
その働きバチの役割分担には寿命が関係していることが分かりました。
それは掃除から始まり、経験を積んでから外に出る。まるで人間の修行のようですね。
一方、女王バチは仕事を変えず、産卵に専念するようです。
完璧な役割分担を実現したミツバチに、私たちも学ぶことがあるかもしれませんね。
次回もASAPアニマルニュースをお楽しみに!
ハチの一生を動画でも!