コオロギの鳴き声はいとおかし
コオロギはどうして鳴くのでしょうか。
多くの研究を通して、コオロギが鳴く目的は
少なくとも3つはあるということが分かってきました。
その目的によって気分は違えど、どの鳴き声も美しいの一言。
秋の風物詩として古くから愛され、
あの枕草子にもコオロギの鳴き声が
平安の情景の一部として描かれています。
ですから、日本人がコオロギを家に
迎えたいと思うのは当然なのかもしれません。
しかし、彼らはどこで見つかるのでしょう？
餌はなんなのでしょう？調べてまいりました。
コオロギとは？
早速本題に入りたいところですが、
まずはコオロギの基本を確認しておきます。
コオロギとはバッタ目キリギリス亜科コオロギ科の総称。
日本全国に生息しており、10-40mm程の個体がよくみられます。
幼虫期間は、エンマコオロギで約90日。
雑食であり、意外にも他の昆虫を捕食します。
そしてコオロギが泳ぎ上手なことはご存知ですか？
敵に襲われた際に水へ飛び込み、泳いで逃げることができるのです。
そんなコオロギを飼育したい人に朗報。
コオロギは飼育するのがとても簡単であり、
餌もドッグフードなどでO.Kなんです。
しかし、共食いには注意が必要で、
飼育ケースに隠れ家を沢山いれて逃げられる場所を作ってあげましょう。
コオロギは鳴く 落ち着かいない気分
コオロギは毎日落ち着きません。
彼らの日課はコロコロ―と高い音で鳴き、
縄張り（自分の庭）近くにいる他のオスをけん制すること。
縄張りを主張するこの姿は“ひとり鳴き”と呼ばれ、
私達が耳にするものは大抵これです。
しかし努力むなしくよそ者の侵入を許してしまいました。
そんな時にはまずは声でそのよそ者を威嚇します。
この声はキリキリといった風に聞こえ、
“争い鳴き”とよばれます。しかしそれでも相手が向かってくる時、
事態は激しい取っ組み合いに。そして一瞬のスキをつき
勝敗が決した刹那、勝者は退散するコオロギを後目に
最後の争い鳴きを決めます。これは“勝どき”と言われる行動。
その意味は分かりませんが私はカッコいいと思います。
コオロギは鳴く-ロマンスな気分
コオロギは毎日ロマンスでいっぱいです。駆け引きは二段階。
まずはその場にいる全てのメスに対して、
自己紹介を試みるようです。
その方法は5.7kHzの最大音量でコロコロと叫ぶというもの。
少しコミカルな姿ですが、これは“呼び鳴き（calling song）”と呼ばれます。
鳴いていると何匹かのメスのコオロギが、彼の眼の前にやってきました。
そこで自己紹介をしていたオスのコオロギは、
少し距離を取っている彼女たちへ今一度アピールをします。
その表現方法は“口説き鳴き（courtship song）”をささげること。
5.8kHzと15kHzの音が優しいハーモニーを奏でます。
この趣深い調べは、こちらまでもロマンスな気分にさせてくれることでしょう。
ところで、コオロギの歌い方はほとんどが未解明なんですよ。
そんな謎を含め、コオロギのおもしろさは沢山あるのかもしれません。
コオロギはどこで見つかる？餌は何？
様々な環境に適応しているコオロギですが、
出会いやすい場所というものはあるのでしょうか？
ポイントは二つです。草が生い茂っていることと
餌となる小昆虫が多くいること。おススメなのが田んぼと畑です。
これは条件にぴったりですし、秋月の夜に行けば
ただただ風流を感じることができます。
そしてその雰囲気が気に入ったなら、
何匹かコオロギを連れ帰りましょう。
明るいうちに動画のようなトラップを仕掛けておくのも良いかもしれません。
家ではドックフードなどを与え、気分良く歌えるように配慮してあげます。
ところで、なぜ私達はコオロギが歌っていると感じるのでしょう？
それは私達の左脳が、それを言葉と感じるから。歌詞が気になりますね。
・コオロギを採集しよう！トラップを紹介！
趣味男様のチャンネルです。
まとめ
こおろぎの鳴き声に秋に気づく（万葉集）。風流すぎるコオロギの鳴き声には3つの目的がありました。縄張りを主張すること。敵に威嚇をすること。恋を伝えること、です。最もコオロギを楽しむ方法は、枯草と生き物が多い畑や田んぼに向かう事。月と楽しむ楽曲に感動を覚えたなら、コオロギの大群から数匹を連れ帰るのでした。分けて飼育をすれば、雑食である為飼いやすいコオロギ。あなたも飼育してみてはいかがでしょうか？？
