いつもばい菌扱いされている昆虫、ハエ。
当然のように退治されている彼らに、プレゼントを使って求愛する、
洗練された仲間がいるのをご存知でしょうか？
今回は、そんな馴染みが薄いハエの一種、オドリバエをご紹介いたします。
オドリバエとは
プレゼントをするハエ、オドリバエ。そのプロフィールを見てみましょう。
オドリバエはイエバエと同じく、ハエ目に属します。
ハエ目オドリバエ科となるのですが、このオドリバエ科、なんと3000種類以上から構成されています。
どうもハエにはプレゼントをするものが多いようで、案外ロマンチックな生き物なのかもしれません。
大きさは種類によって差がありますが、1cm内外の小さいものが多く、
他の昆虫を食べる肉食性であることも分かっています。
イエバエとオドリバエの違いは？
オドリバエもハエですから、家にいても不思議ではないですよね、、
ですが、家の中でプレゼントを渡しているハエを見かけた人はいないと思います。
日本にはいても家の中には入ってきにくいようです。
何故家にいないのでしょう？？答えはイエバエとオドリバエの口を比較すると違いが分かります。
イエバエの口は物を舐めやすいよう、平になっています。
一方、オドリバエの口は先がとがっており、生きた昆虫を食すのに特化しています。
屋内にいるイエバエとは違い、野外でハンティングにいそしんでいるわけです。
プレゼントってなに？
ここまでプレゼントプレゼントと連呼して参りましたが、オドリバエは何をプレゼントするのでしょう？
それを知るために、原っぱにいる彼らを観察してみましょう。
今一匹のオドリバエが小昆虫を捉えました。
しかし、それを食べずにいそしそと別のオドリバエに渡し始めます。そうです。
答えはシンプルに食べ物です。生物全般が好むもの代表ですね。
オスはプレゼントが大きい程モテると言われています。ハエの世界も大変です。
詐欺を働くオドリバエ
恋愛においは誠実であることだけが正解とは言えないのかもしれません。
一部のオドリバエは虫のものとは思えないようなずる賢い戦略をとります。
何種類かのオドリバエは、プレゼントを体内で作った絹（きぬ）を使ってラッピングします。
包むという点につき、あるオドリバエがひらめきます。絹オンリーでいけるんじゃ？と。
オスは絹だけでできた空のプレゼントを渡します。メスは絹の塊をテンションあげあげでほどきます。
ほどきます。気づきます。空じゃないかと。
しかし既に時遅し、オスはすでにその場を去っています。
観察されている彼らの知恵ですが、人間だと訴えられかねません。
まとめ
恋愛マスターオドリバエ。ハエは嫌な印象を持たれがちですが、オドリバエみたく、
人間にも劣らぬ社会性を見せてくれる興味深い生き物なのです。
いつも退治しているハエの見方、少し変わったのではないですか？？
