クワガタの代表格といえばオオクワガタ！
無駄のないスタイリッシュなボディに心を鷲掴みにされた人も多いはず。
その人気の高さから、このクワガタは様々な歴史に彩られています。
今回はオオクワガタの値段と飼育技術に注目して、
その歴史を紐解いていきます！
最後まで読めば、題名にあるお買い得の理由がわかりますよ！
類大飼育法：第一次オオクワブーム
時を遡ること1980年代前半、
オオクワガタの知名度が高まり始めるのはこの頃からです。
そしてその高まりの中、
1986年にある昆虫雑誌上でオオクワガタの累代飼育法が紹介されました。
それにより、これまでは採集するしかなかった
オオクワガタが家で簡単に増やせるようになったのです。
これがオオクワガタの人気を爆発させ、
のちに第一次オオクワブームと呼ばれるまでになります。
ところで累代飼育法とはなんぞやと言いますと、
人工的に繁殖を繰り返させる方法のことです。
卵→幼虫→成虫→卵、というサイクルを
イメージして頂けると分かりやすいかと。
しかし、当時はこの技術がまだまだ未完成で、
飼育個体はほとんど市場に出回っていなかったそうです。
当時の方法を使うと、とんでもなく小さいクワガタが誕生しちゃうんですよね。
そういう訳で、当時の取引は野生のものが中心です。
平均価格は70ミリのオスで、だいたい10万円ぐらいだったと言われています。
お小遣い200か月分ぐらいですかね（小学生のお小遣い１か月500円計算）。
・・・・高すぎます。
以下の時代区分でもオス70ミリの平均価格を
記していますので、お値段の推移を楽しんでみてください。
菌糸ビン（ボトル）：第二次オオクワブーム
1990年代に入ると飼育環境下でも
大型化させられるという素晴らしいアイテム、
菌糸ビン（ボトル）が誕生します。
この時期から取引されるクワガタの中心が
天然ものから養殖ものへと変化していきます。
ブリーダの間でも飼育個体への関心が高まり、
第二次オオクワブームと呼ばれる新たな盛り上がりが生まれます。
菌糸ボトルとは、超高栄養価な幼虫の餌のことです。
この菌糸ボトルによって大型個体がぐっと身近になりました。
参考価格は70ミリのオスで、2万円ぐらいですかね。
因みに、99年に80ミリの個体が1千万円で取引されています。
例のごとくお小遣い計算をしてみましょう。
結果は驚きの1667年分。白目をむいてしまいそうです。
オオクワガタの血統化について
最後は最近の傾向である、血統化です。
血統とは一般にいうブランドもののことと思ってください。
90年代の技術革新と飼育人口の拡大がさらに進み、
飼育して増やすだけでなく、
大きさ等の特定の形質に特化した個体を作ることが一般化しました。
そして、90年代後半に超有名血統“能勢YG”が爆誕します。
特に大型化するところがセールスポイントです。
能勢YG以外にも、大型化する血統として
久留米血統、川西血統が挙げられます。
サイズだけでなく、美しいフォルムを追求する血統もあります。
GORDONや森田ゴールドがそれで、
それぞれの血統には特有の美学が感じられ、
サイズとは違った楽しみ方ができます。
飼育技術がとんでもないレベルにまで高められ、
70ミリの価値は初期の頃より著しく低いものとなりました。
70ミリのオス、平均価格は6000円です。
やっとお小遣いで買えなくもない金額となりました。
しかしギネス個体（発表されているものの中で、
最も大きい個体）は30万円の値がつくこともあります。
ものによるって感じですかね。
動画は自然界で採れたオオクワガタと能勢YGの比較動画です！
まとめ
いかがでしたか？オオクワガタのドラマチックな
歴史を少しでも感じて頂けたでしょうか？
オオクワガタの累代飼育が紹介された第一次オオクワブーム。
菌糸ボトルの誕生に彩られた飼育技術の革新期。
血統化が進んでいる近年。
時代に応じてつけられる値段も大きく推移しています。
100,000円から6,000円と低下価格化が
急激に進行していると言えるでしょう。
ただし、血統個体が流通のメインとなって価格が
上昇するかもしれません。今が買い時ですね！
次回もASAPアニマルニュースをお楽しみに！
